オーダーキッチンに理解を深めよう
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電力会社や経産省の担当者、原子力推進派の学者などから話を聞くと、反対派をひとくくりにして不信感を示す人が多い。
実際のところ地域住民の運動や都市の反核団体など、その主張は多様であるものなのに、異質な存在とみなす。
「推進派の不信感を、一つひとつ皮をはぐように分析すると、選民意識と愚民観、異分子の排除など、恐ろしい発想にたどり着く」と指摘する関係者もいる。
私にはこの指摘が正しいか、判断のできる材料はない。
もちろん、批判派のほうからも、膨大な日本のエネルギー需要を原発なしにどうするのか、説得力のある提案が出されてはいない。
一方で、原発の廃棄物の処理、原発立地場所の住民の合意形成、非民主的なエネルギー政策の意思決定過程など、批判派が七○年代から示した問題は今でも解決されていない。
という現状を享受する以上、原発に対する批判をしても仕方がない。
このような「不安を持ちつつも容認する」という姿勢は国民の平均的な態度ではなかったか。
大多数の国民が積極的にエネルギー問題に関与せず、原発をめぐり推進派と批判派の根深い対立がある。
国民の合意を集積する場は未整備だ。
そして原発は情報を十分に公開されたといえない状況で運営されている。
その結果、不安ばかりが増殖している。
社団法人エネルギー・情報工学研究会議は、八九年からエネルギーについて継続世論調査を行っている。
二○○一年の第八回調査では、原子力発電について、推進するべきとした人は前回(九八年)比七%減の二五%と、過去最低。
原子力発電の安全が確保できるかとの問いでも、初めて半分を割って四七%が懐疑的な回答を寄せた。
日本では原子力離れが進む一方で、同期間の米国、スウェーデン、フランスでは原子力の重要性を認識する意見が増えているという。
これまでのエネルギー政策は、世論の支持を得ないまま行き詰まりをみせている。
政府は不信を払拭するため、二○○三年度から、原発関連の交付金制度を手厚くした。
ただ、そのような対応だけでは、これまでのエネルギー政策での意思決定の問題点は放置され、国民の合意は形成されないままだ。
今までの政策の延長の中で地球温暖化問題が語られ、原発が日本の温暖化対策の中心とジ。
なった場合にどうなるのか。
原発と同様に国民の意思を集約できず、対立のみが強調されかねない。
政策の決定過程の中で多様な選択肢が示されることなく、深い検討のないまま一部の人間の合議で温暖化問題の対策が決まる。
そのような未来像が懸念される。
国民の合意が背景にない政策は、社会的に大きな力を持つことはない。
原発をめぐる失敗を温暖化問題で繰り返してはならない。
CO2規制社会の展望温暖化の影響で溶け、後退しているとみられるベーリング氷河。
(AFP=時事)これまで分析したように、温室効果ガス、特にCO2を短期間で大量に削減する決め手はない。
一方で、日本のCO2の排出量は増え続けている。
そして、京都議定書の義務が加わる二○○八年は迫る。
日本政府は新たな削減対策の積み増しを求められているが、何が行われるのか。
現在の政策を確認し、近未来に起こりうることを推測してみる。
日本国内では各省庁の問で、京都議定書に対する対応方針がまとまっていない。
今後の京都議定書をめぐる外交の先行きが懸念される。
環境省は一貫して、京都議定書の早期発効を求める立場だ。
二○○三年二月に就任した小池百合子環境大臣は、ロシアの批准を求める方針を就任会見で語った。
一方、経産省は議定書に対して消極的な姿勢を示し始めた。
産業構造審議会の環境部会地球環境小委員会は二○○三年七月に、中間取りまとめ「気候変動に関する将来の持続可能な枠組みの構築に向けた視点と行動」という報告書を発表した。
この報告書では、エネルギー効率のよい日本のメリットが議定書では十分に生かされず、削減目標が衡平でないと主張。
さらに、二○一三年以降の枠組みについて、「合意できる行動を一つひとつ積み重ねること」を提案する。
具体的には各国の産業部門、運輸部門といったセクター別、または電力や鉄鋼などの業界別に合意をまとめるべきだという。
また、産業界やNGOなど国民各層が温暖化問題の議論に参加することを要請する。
国の公的なの政策を評価。
その後に、次のステップ(二○○五,○七年)の政策を決定するというものだ。
しかし、水面下ではすでに動きが始まっている。
委員会が京都議定書の問題点を指摘したのは、この報告書が初めてだ。
経産省は二○○四年一月にこの提言を具体化するために、有識者を集めて「将来性枠組み検討専門委員会」を設置。
同年秋までに政策案をまとめる方針だ。
委員会の議事録を通読すると、委員らの議定書に対する不信感は根強い。
ある有力財界人は「問題点がほとんど真面目に議論されずに京都議定書は国際的に決まり、国内で批准された。
どうにかならないか」と指摘。
旧通産省の元高官も「環境保護に熱心であることと、不衡平、不公正な京都議定書に反対することは違うということを国内の合意形成で政府にリードしていただきたい」と要請した。
同省の人選した委員らであることは割り引かねばならない。
だが、この報告書は委員らの強い賛成に裏づけられ、経産省内部にある議定書への不信感を反映したものであることがうかがえる。
一方、環境省はこの報告について「一つの意見にすぎない」(地球温暖化対策課)と建前では語る。
温暖化問題では各省間の政策を総合的に調整する部署が日本政府の中にはない。
そうした状況下で、環境省の意向とは逆の考えが経産省側から出された。
京都議定書に対する日本の対応が今後定まらない可能性が出ている。
だが、この裏には隠れた狙いがあるようだ。
石油特会は石油備蓄事業の整備が一巡し、使い途が余り気味とされる。
二○○三年二月に会計検査院は、石油特会の剰余金が二○○二年度末で三六○○億円になっていると発表。
検査院は経産省に見直しを促した。
現在の財政構造改革の中で、道路などの特別会計は見直しの対象になっている。
石油特会を温税制では温暖化対策のための見直しが少しずつだが始まった。
経産省は管轄するエネルギー関連税の見直しを二○○三年度から行った。
所管する「石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計(石油特会と「電源開発促進対策特別会計(電源特会)」の歳入・歳出構造の変更だ。
石油特会はこれまで石油の備蓄、電源特会は発電所整備などに使われてきた。
見直しは二○○三年一○月から実施し、半年分六○億円を環境省と共同で温暖化対策予算として使った。
この予算は今後増額される予定だ。
そして、CO2の排出量が他のエネルギー源よりも多い石炭に増税をした。
経産省の資料によれば、変更の理由は、地球温暖化防止対策、安全保障上の観点からエネルギー源の多様化の必要性、進行する電力自由化への対応、という。
そして具体的な使い途は、温暖化防止の技術研究、石油から天然ガスへのエネルギーシフトの加速、アジア諸国との連携によるエネルギー安全保障の構築、そして原子力発電の基盤整備とす国内対策では、現在経産省が省エネ法による規制を強化している。
だが、民生・運輸のCO2排出量の急増をみれば、これまでより強めの規制が必要となるだろう。
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